SAFETY INFORMATION

この情報は医療従事者向けです。患者さんは本治療がご自身に適しているかどうか、医師にご相談ください。

安全情報に関する詳細は添付文書(医療機器承認番号:22800BZI00040000)の内容をご確認ください。

インサイテックが支援した臨床研究において、治療との因果関係が明らかになっていないものの、治療後高頻度に認められる症状やその他の有害事象、合併症として、以下の項目を報告しています。平衡感覚の異常あるいは歩行障害(研究対象患者の26%)、しびれや刺痛感(33%)、頭痛や頭部の痛み(51%)。いずれの症状も、多くの場合軽度~中度に区分されるものであり、また、全ての有害事象が30日以内に自然に軽快しています。この他、稀にめまいや味覚異常、ろれつが回らない、倦怠感、嘔吐等の症状が確認されています。

3年間継続的に確認された合併症としては、しびれや刺痛感(研究対象患者の9%)、平衡感覚の異常(4%)、身体の不安定感(4%)、歩行障害(2%)、筋骨格系の弱り(2%)等があります。

カッコ内の数字は、研究に継続参加している患者さんのうち各症状を経験している人の割合を示します。

安全情報に関する詳細は添付文書(医療機器承認番号:22800BZI00040000)の内容をご確認ください。

禁忌事項

MRガイド下集束超音波治療器 ExAblate 4000(ExAblate Neuro)を使用した集束超音波治療は、全ての患者さんに適するわけではありません。患者さんが以下に該当する場合、本治療が適切であるかどうかの確認を行ってください。

  • ペースメーカーや神経刺激装置、脊椎および骨の固定器具、人工関節、クリップ、スクリュー等、金属の埋め込みを行っている方は、ExAblate Neuroによる超音波治療を受けられない可能性があります。MRIでは強い磁気を発生させることから、患者さまの負傷防止のため、これらの金属機器はすべて非磁性体である必要があります。
  • 全身の健康状態不良により治療に耐えられない、あるいは約3時間同じ姿勢で横たわるのが難しい場合には、治療に適さない可能性があります。心筋梗塞(心臓発作)やうっ血性心不全(心臓周辺における体液の滞留)、不安定狭心症(胸部痛)、脊椎症状等の問題がある場合は、治療の可否を慎重に検討してください。
  • 頭皮に大きな傷がある場合、治療に適さない可能性があります。
  • 頭蓋骨内に腫瘍がある場合、治療に適さない可能性があります。
  • 透析治療を受けている場合、治療に適さない可能性があります。
  • 感染症に罹患中、あるいは血液系や神経系の重度の疾患がある場合や、現時点で症状が落ち着いていない病気がある場合は、治療に適さない可能性があります。

警告

  • 画像診断の造影剤に対してアレルギー反応を起こしたことがある場合、治療に適さない可能性があります。通常、サーマルアブレーションの効果を目視確認するためにコントラスト画像と非コントラスト画像の両方を解析しますが、場合によっては別の画像技術でアブレーションの確認を行うことがあります。
  • 特定の薬に対してアレルギー反応を起こしたことがある場合、直近の事例に限らず、過去の事例も含めて検討してください。
  • 患者さんの健康状態を総合的に把握するため、カルテに記載された全ての情報を確認します。これは、個々の健康状態に応じてExAblate Neuroによる治療を安全かつ効果的に行うために必要な過程です。
  • 頭部に傷がある場合、傷部分の組織は周辺組織と異なり熱によるダメージを受けやすく、照射経路に入ると痛みを生じやすい状態です。このような場合、傷部分の組織を避けて別方向から超音波照射を行うことを検討します。
  • 超音波照射開始前、患者さんに「超音波停止」スイッチを渡します。患者さんは痛みや体の動きがあった場合、安全のため停止スイッチを押すことができます。患者さんが痛みを訴えた場合には、治療方法や照射経路の変更によって痛みを抑えたり、照射ペースを下げて熱を逃す時間を確保したりする他にも、投薬により快適性を確保することを検討します。
  • 長時間体を動かさないことで、深部静脈血栓症(DVT)や肺塞栓症(PE)のリスクが高まります。これらの発症を防ぐため、MRIで処置を受ける間は常にトロンボエンボリック・ストッキング(TEDs)と呼ばれる塞栓症防止の弾性タイツを使用してください。

安全のための注意

  • 患者さんが現在受けている治療、または血栓の形成に関わる可能性があるリスクや健康上の傾向がある場合は、本治療が適さない可能性があります。Exablate Neuroでの治療は長時間の仰臥位での姿勢保持を必要とするため、通常と比べて血栓形成のリスクが高まります。血栓形成のリスクが高いと判断された患者さんに対しては、追加検査を行ったり、治療期間中に起こりうる問題を予防するための投薬などの検討が必要となる場合があります。リスクの最小化を目的に、着圧タイツの使用に加え、その他の方法を用いることもあります。このリスクは、同等の治療時間を要する他の治療法におけるものと同様です。
  • 首や腰部のトラブル(椎間板ヘルニアや神経の圧迫)、重度の関節炎等が理由で長時間治療テーブル上に横たわることが懸念される場合には、本治療が適さない場合があります。
  • 治療中は、頭部が動かないよう脳神経外科医が患者さんの頭に定位固定フレームを装着しますが、超音波が発生している間は患者さんが体を動かささいようご注意ください。火傷防止のため、頭蓋骨の周囲に冷却水を循環させます。また、治療をより快適に受けられるよう、投薬が行われる場合があります。治療開始前に患者さんへ渡す「超音波停止」スイッチは、治療が終わるまで患者さんの手に持たせてください。患者さんが強い痛みや不快感訴え、スイッチを押して治療を中断した場合、訴えの内容に合わせて、調整や問題への対処を検討します。

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MRガイド下集束超音波治療による変革

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