ESSENTIAL
TREMOR

本態性振戦は、家族性振戦、特発性振戦、良性振戦とも呼ばれ、患者さんご自身では制御不能なふるえを引き起こすため、日々の生活に大きな影響を与えます。薬物療法で効果が得られない場合、次のステップとして外科的治療が必要になる場合があります。集束超音波はメスを使わず、さらに合併症のリスクを最小限に抑えながらふるえを低減することが期待できる治療法です。

治療はMRIで温度変化をモニタリングしながら、ふるえの原因と考えられる脳内の小さな部位に超音波を正確に集中させます。最初に低強度の超音波を照射しますが、その際、患者さんには感覚や副作用の有無を医師に伝えていただきます。その後、医師が患者さん毎に照射部位を微調整していきます。少しずつエネルギーを上げていき、十分な治療効果が得られた時点で治療を終了します。

これまでに多くの患者さんで、治療後、手のふるえの軽減が確認されています。これまでに世界中で3,500人以上の患者さんが治療を受けています。

1 Pre-Market Approval (PMA) P150038

治療の原理と効果について

メスを使わず、回復時間も短い集束超音波¬¬。安全かつ効果的に本態性振戦の手のふるえの軽減が期待できるこの治療法をご紹介します。

  • メスを使わず低侵襲な手術なので、

    感染症のリスクがほとんどありません。

  • 手のふるえの症状が軽減され、

    長期間にわたる効果の持続が期待できます。

  • 1回の治療

    で症状の軽減が期待できます。

  • 患者さんに合わせ、

    1ミリ以下の単位で照射位置を設定可能です。

  • 合併症のリスクを最小限に抑え、

    安全で効果的な治療法です。

臨床試験(本態性振戦)

試験方法

FDA 海外ピボタル臨床試験は2013 年8 月より7 施設において薬剤難治性本態性振戦の患者を対象に実施された。プラセボ効果を見るために、本装置による治療を実際に受けた

試験群と、超音波照射を行わなかった対照群とで実施し、薬剤難治性本態性振戦の患者を対象に本装置の有効性と安全性に評価を行った。症例の比率は、試験群3、対照群1とした。全症例数は74 例である。

試験結果

(1) 主要有効性評価

振戦症状の程度をCRST(Clinical Rating Scale for Tremor)で評価する。試験群の治療3 ヶ月後時点において、治療照射を行った体側の上肢に対するCRST(Part A&B を適用)のベースラインからの変化が、対象群と比較して統計的に有意に差があることとした。

下表に示すよう、試験群で振戦症状の改善が有意に認められた。

安全性
報告のあった有害事象は、試験群(ITT N=55)で48被験者に対して181件、シャム対照群(ITT N=19)で14被験者に対して26件の総計207件であった。

1) 有害事象の危害の程度
総計207件のうち、試験群の1件を除き、軽度・中程度であった。SAE (Serious Adverse Event) としてFDAに報告されたのは2件であり、内1件は本治療には関連しない事象、他の1件は指(親指と人差し指)と下唇にしびれと刺し痛みを感じる中程度の危害の程度であったが、ペンを持って行う被験者の仕事に障害になるとしてSAEとして区分された。

危害の程度試験群対象群
件数
N=181
被験者数
N=55
件数
N=26
被験者数
N=19
軽度134
(74%)
45
(82%)
18
(69%)
10
(47%)
中程度46
(25%)
28
(51%)
8
(31%)
6
(32%)
重度( 機器と関連なし)1
(0%)
1
(2%)
0
(0%)
0
(0%)
総計181
(100%)
48
(87%)
26
(100%)
14
(74%)

2) 一過性事象

試試験群の53件(29%)は一過性事象区分であり、ほとんどが照射直後か、治療日当日又は治療後3日以内に解決した。シャム対照群は12件(46%)が一過性事象の区分であった。有害事象の内訳を下表に示す。

3) 視床破壊術共通に発生する事象:

試験群にて報告された57 件(32%)が視床破壊術共通に発生する事象であり、しびれ/刺痛(21 件、11.6%)、アンバランス(10 件、5.5%)、運動失調(7 件、4%)、頭痛(4 件、2.2%)、ふらつき(4件)、歩行障害(4 件)の内訳である。超音波照射を行っていないシャム対象群ではないこの区分に該当した有害事象は報告されなかった。有害事象の内訳を示す。

4) 本治療に関連した事象

試験群15 件( 8.3 % ) 及びシャム対象群2 件(7.7%)、計17 件報告されたが、いずれも軽度、中程度であった。尿管カテーテル・緊急時対応IVライン装着、頭部剃髪、MR 装置ガントリ内数時間滞在、超音波照射などが本治療に関連する有害事象の要因になり得る。有害事象の内訳を表に示す。

主要有効性評価項目
試験群
N = 55
対象群
N = 19
スコア
平均値
ベースラインからの変化
(%)
スコア
平均値
ベースラインからの変化
(%)
P値
0.2947.7%0.50-0.07%<0.001
一過性事象に該当有害事象
試験群
N=181
シャム群
N=26
N%N%
胃腸系 吐き気/嘔吐12 6.6 2 7.7
神経系不安 1 0.6 2 7.7
認識障害 1 0.6 00
味覚異常1 0.6 0 0
しびれ/刺痛 4 2.2 3 11.5
痛み/
不快感
頭痛 10 5.5 5 19.2
照射に伴う痛

13 7.2 0 0
前庭障

めまい9 5.0 0 0
回転性のめま

2 1.1 0 0
5329.3 12 46.2
本治療に関連、視床破壊術に共通に該当する有害事象
試験群
N=181
シャム群
N=26
N%N%
本治療
に関連
した事

耳鼻咽
喉系
耳鳴り3 1.7 0 0
胃腸系嚥下障

1 0.6 0 0
疲れ 2 1.1 0 0
虚弱 1 0.6 1 3.8
筋骨格

アンバ
ランス
0 0 1 3.8
神経系認識障

1 0.6 0 0
しびれ/刺痛10.6 0 0
痛み/不快感頭痛 4 2.2 0 0
照射に
伴う痛

1 0.6 00
前庭障害めまい1 0.6 0 0
小計15 8.3 2 7.6
視床破壊術に共通の事象筋骨格系作動不全2 1.1 0 0
歩行障害4 2.2 0 0
アンバ
ランス
10 5.5 0 0
骨格系の虚弱2 1.01 0 0
ふらつき4 2.2 0 0
神経系運動失調7 3.900
知覚異常1 0.6 00
味覚異常1 1.1 0 0
測定障害2 0.6 0 0
しびれ/刺痛21 12 0 0
感覚異常1 0.6 0 0
不明瞭
発語
1 0.6 0 0
前庭障

めまい1 0.6 0 0
小計57 31.50 0
総計 72 39.8 2 7.6

    安全に関する重要な情報

    安全に関する重要な情報

    安全性に関する情報については、添付文書をご参照ください。https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/kikiDetail/GeneralList/22800BZI00040000_A_01

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